Mac Studio M3 Ultra 512GBを導入しました。経営指導AIについて
- Ryo Shimizu
- 3月19日
- 読了時間: 3分
更新日:3月19日
先日発売されたMacStudio M3 Ultra 512GBを導入しました。 実質的に480GB相当のVRAMに匹敵する機材で、通信速度は800Gbpsと、GPUに迫る高性能です。
当社の社長であるAIスーパーコンピュータ"継之助"はこれまで、さまざまな実験や、ハッカソン、その他研究機関への貸出などを行ってまいりましたが、同時に当社が12ヶ月にわたって「AI時代の起業塾」と称して収集し続けた門外不出の「生の経営ノウハウ」を使った推論を行うのに、このMac Studio M3 Ultraは最適な選択と考えています。
今後は、AIスーパーコンピュータ「継之助」ではVLMを含めたマルチモーダルなデータ生成を行い、このMac Studio M3 Ultraを中心としたLLMクラスタで実際の経営指導を行うAIのプロトタイプ開発に移行していきます。

創業時の予想通り、この一年でLLMに関する環境は激変しました。
DeepSeekR1といった高性能なモデルが登場したり、その1.58ビット量子化などが実現したり、また、QWQ:32BやGemma3:27Bなど、単体でGPT-4oに匹敵するか凌駕する性能を持つオープンウェイトなLLM(大規模言語モデル)が多数登場してきています。
継之助は、独自に集めた大量かつ門外不出の経営ノウハウをもとに、使用者の業績・業況・事業環境などを分析し、的確なタイミングで適切な経営指導を行う世界初の実戦的な経営指導AIの構築を目指しています。
早速、このMacStudio上でもいくつか大規模モデルを動かしてみましたが、概ね言われてる通りの性能が出ているようです。

当社では、設立当初から、複数のオープンLLMを適切な配分で組み合わせ、熟考を重ねることで思考を高めていく「MoA(Mixture of Agents)」という手法を研究してまいりました。
このMoAの組み合わせ方自体も、Lisp言語を使用して継之助自身に模索させることで、より効果的な組み合わせが得られることもわかっています。
最終的にその思考の結果を左右するのは、やはり、どれだけクローズドな独自のデータを
持っているかどうかということに尽きます。
というのも、経営のノウハウというのは、多数の書籍が執筆されたり、講演が行われたりしているものの、「本当にあったひどい話」はあくまでもオフレコの裏話としてしか共有されてこなかったからです。
この「オフレコの裏話」は、決してGoogleやOpenAIがアクセスできるところにはありません。実際に経営を経験した人、成功した人だけでなく失敗した人からも、何が起きたか、どのように起きたかというファクトから教訓を引き出し、熟考に熟考を重ねる必要があります。
継之助は、秘匿された経営ノウハウと、オープンデータ、そしてユーザーの提出する事業状況(財務諸表など)や議事録といったものから、ユーザー(経営者)の経営課題を的確に分析し、経営指導を行います。

今の時代、単にLLMのベンチマーク的な性能だけを追い求めても、すぐに追い抜かれてしまい、経営リソースを投入する費用対効果は日に日に悪くなっています。むしろLLMはその時点で最も優れているものを貪欲に取り入れ、複数のオープンウェイトのLLMをローカルで組み合わせたLLMファームによるMoA(Mixture of Agents)を構築し、その時点で最高レベルの思考能力を確保することが大切です。継之助が完全クローズドな環境にあるのは、まさにこのためです。
経験豊富な経営経験者を集め、「AIのための本音の経営トーク」を独自に収集してきたからこそできる当社独自の経営指導AIの開発が、これからさらに加速していきます。